「木力」木の力が世界を変える
木材利用が世界中で注目を集めている現在、私たちはその可能性と環境問題や社会問題の解決策としての役割に改めて目を向けるべき時が来ています。木材は自然からの贈り物であり、循環型資源として地球環境の保全に貢献できる素材です。その特性は炭素の固定化や排出量の抑制など、気候変動対策においても非常に有効であり持続可能な社会の実現に向けた鍵となるでしょう
この木材の力を今回「木力」という言葉であらわすことにしました。「木力」は私たちの未来を変える原動力となります。木材の利用は単に環境への貢献だけにとどまりません。建築資材としての木材は、その加工性と温かみのある質感により、人々に安らぎをもたらし快適な生活空間を提供します。木造建築は長い歴史とともに培われた技術と美意識の結晶であり、現代の先進技術と融合することで、さらに魅力的で機能的な空間を創り出すことが可能です。木材の多様な利用方法は、建築、インテリア、家具、日用品、梱包材など生活のあらゆる場面で人々の暮らしを豊かにし、心地よい生活環境を提供します。
私たちは木材とともに木材業界の魅力と可能性を次世代に伝え、多くの若者が木材業を最も魅力的で意義のある職業のひとつとして考えてくれることを心から願っています。木材業は環境保護と経済発展を両立させることができる数少ない産業のひとつであり、その重要性は今後ますます高まっていくでしょう。だからこそ、私たちは木材業の持つ無限の可能性を広く伝え、この産業の未来を支える人材の育成に力を入れていく必要があります。
木材の魅力は、その豊かな多様性にあります。異なる地域や文化、技術が織りなす多様な木材の利用方法は私たちに無限の創造の可能性を提供します。伝統的な技術と現代の技術が融合することで、新しい価値が生み出され、より持続可能で革新的な社会を築くことが可能です。日本木青連はこの多様性がいかに力強く未来を切り拓く原動力となるかを証明し木材業界の発展を通じて社会に貢献することを目指しています。
私たちは木材利用が持つ社会的、環境的価値を広めることに尽力し、木材が持つポテンシャルを最大限に引き出すことで、未来の世代に誇れる社会を築いていきたいと考えています。木材は単なる建材や資源ではなく、私たちの生活に安らぎと豊かさをもたらし、持続可能な未来を築くための重要なパートナーです。その力、「木力」を信じ私たち日本木青連はこれからも木材業界の魅力を広め、次世代にバトンを渡すべく全力で取り組んでいきます。
日本木材青壮年団体連合会
令和7年度 会長 長谷川泰治