木力NOTE ―木で未来をつくる人たちへ 第7回

第7回 日本木青連の組織体制について

 

日本木材青壮年団体連合会(日本木青連)会長の長谷川泰治です。

会長コラム「木力NOTE」第7回では、日本木青連の組織体制と運営体制についてご紹介します。

正直に申し上げると、このテーマは日本木青連の関係者以外にとってはあまり面白くないかもしれません。しかし、どんな体制で日本木青連が動いているのかを知ることは、入会や出向(各会団から全国組織である日本木青連への出向という意味)を検討している方や、縁があって日本木青連に関わることになった方にとっては少し役立つ情報になるのではないかと思い、このコラムで取り上げることにしました。どうかご了承ください。

どんな組織にも役職がありますが、日本木青連にも多くの役職があります。日本木青連は北海道から九州までの8地区で構成されています。連合会としての運営や結束を維持し、さまざまな事業を進めていくために、全国の会団から会員が役員として出向し、それぞれが役割を担って活動をしています。そのため役職も多くなり、出向した当初はこの役職の多さに戸惑う人も少なくありません。会員同士で呼び合うときも役職名で呼んだり、名前に役職を添えて呼んだりすることが多いため、役職名が尊重されている団体なのだと感じます。役職は本来「人に割り当てられた地位や役割」を示すものですが、日本木青連は全体的にフラットな組織なので役職は「地位」より「役割」が重視されています。

<理事会の様子>

 

さて、その役職ですが、役員として会長から監事まで次の7つに分かれています。

 

• 会長 … 会を代表し、会務全般を主宰。総会では議長を務めます。

• 副会長 … 会長を補佐。うち1名が「代行副会長」として次期会長候補を担います(7名以内)。

• 直前会長 … 会長経験者として運営に助言。

• 会長補佐 … 特定のプロジェクトなどを担当し、会長を支えます。

• 専務理事 … 会務の総責任者。事務局や総務、財務も統括します。

• 常任理事 … 各地区を代表する「地区長」と各委員会を代表する「委員長」。

• 理事 … 各会団を代表する「会団長」と各委員会の副代表の「副委員長」。

• 監事 … 会計や事業を監査し、公正な運営を見守ります(3名以内)。

 

常任理事の「地区長」と「委員長」について、会則上の正式名称は「地区協議会会長」と「会務担当常任理事」となります。普段の活動では正式名称を使うことは少ないので、当人でさえ意識していないかもしれません。同様に、理事の「会団長」と「副委員長」についても、正式には「会団長理事」と「会務担当理事」と定められています。

常任理事と理事の役割は大きく二つに分けられます。

一つは「連合会としての運営や結束を維持すること」、もう一つは「さまざまな事業を実行すること」です。前者を担うのが地区長と会団長であり、後者を担うのが委員長と副委員長です。地区長や会団長は、全国の地区・会団の声を本会に届けると同時に、理事会で決まったことを会員に伝える“橋渡し役”です。各役職には例えば「関東地区長」「茨城会団長」といった形で、地域名や会団名が冠されます。委員長と副委員長は、委員会を先導して事業を推進する立場です。委員会は毎年10前後設置され、今年度(令和7年度)も以下の通り委員会が設置され活動しています。

<令和7年度委員会事業>

 

このように地区ごと、委員会ごとに役職名が付くため、初めは役職が多く感じられるかもしれませんが、活動に関わるうちに自然と慣れていきます。

そして、それぞれの役職についたメンバーは、次の会議体を通じて活動の推進と管理を行います。

 

執行部会 … 会長、代行副会長、副会長、会長補佐、専務理事で構成。常任理事会や理事会の準備を担います。

常任理事会 … 執行部、地区長、委員長で構成。理事会で扱う議題を検討・処理します。

理事会 … 常任理事、会団長、副委員長で構成。本会の企画運営や重要事項を協議・審議します。

委員会 … 委員長、副委員長、委員で構成。会務系(総務・財務・広報など)と事業系(コンクール事業など)があり、事業を具体的に推進します。

通常総会 … 理事会の議を経て会長が招集し、原則として年1回以上開催します。

臨時総会 … 新年度開始前の3月ごろに開催し、次年度の予算承認や役員選任を行います。

 

木青連の運営は、執行部が引っ張っていくというだけではなく、役員として出向したメンバー、そして委員会の仲間たちがそれぞれの役割を果たし、互いに支え合って動く仕組みです。全国の若手木材人が一丸となって活動を続けられるのは、このしっかりとした組織体制があるからこそ。木青連の運営体制には、「木の力を未来につなぐ」ための知恵と工夫が詰まっているのです。