令和7年7月11日、公益財団法人住宅・木材技術センター(以下「住木センター」)にて意見交換会開催しました。今回は同センター理事長であり、木青連の顧問でもある宮澤理事長のご厚意により実現したもので、オフレコの座談会ということもあり、参加者が気軽に発言できる雰囲気の中で進行されました。
冒頭では住木センターの成り立ちや沿革について紹介があり、同センターが果たしてきた役割や事業内容について理解を深める時間となりました。続いて宮澤理事長からは、現在の木材業界を取り巻く課題に関する率直な思いが語られ、「この業界を、真にお金の残る産業にしたい」という熱意が随所ににじんでいました。
また、法制度に関する話題として、クリーンウッド法や4号特例縮小についても触れられ、その概要や今後の展望についての説明をされました。会員たちからの多岐にわたる質問にも、理事長は一つひとつ丁寧に、かつ気さくに応じられ、まさに現場感覚と行政の橋渡しを実感する時間となりました。
見学の時間には、同センターが保有する構造・耐火試験場や銘木館を訪問。普段なかなか目にする機会のない試験施設を目の当たりにし、木材に携わる者として改めて素材の可能性や安全性への責任を実感する機会となりました。
特に銘木館では、数々の貴重な木材が展示されており、訪れた会員たちはそのスケールと歴史に圧倒されました。中には、大人の男性の身長をゆうに超える原木や、歴史上の人物が植樹したとされる板、古代のスギの根株など、木の力強さと奥深さを感じる展示が並んでいました。
銘木館の多くの所蔵品は、木青連会長・長谷川泰治氏の曽祖父にあたる長谷川萬治翁が全国から収集したものであることも紹介され、木材にかける情熱が代々受け継がれていることに一同深く感銘を受けました。
最後に、宮澤理事長より「長者番付日本一となったことのある萬治翁の銅像の靴を撫でると金運や商売運が上がる」というユーモア交じりの案内があり、なんと何人かの会員は真剣な面持ちで靴を撫で、商売運や金運をあやかっていました。その姿を横目に、結局は私も少しだけ靴を撫でてしまったことをここに記しておきます。
今回の訪問は、知見の深化のみならず、木材業界を志す若い世代にとって、大いなる刺激と学びを与える貴重な機会となりました。
公益財団法人 住宅・木材技術センター
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